導入事例-無料RPAツール「マクロマン」-コクー株式会社

見積業務を自動化し、月40時間の工数削減を実現した町工場DX!

作成者: 【有限会社鈴木鉄工所様】|Jul 24, 2024 12:26:41 AM
1949年創業、精密機械加工で食品機械から半導体製造装置、自動車部品まで幅広く製造してきた青森県八戸市の鈴木鉄工所。町工場には分業が進むなか、多能工育成に力を入れて技術伝承を行っています。また近年では女性社員も積極的に採用し、多様な人材が活躍できる町工場を目指しています。

 

現場で活躍する職人さん

鈴木鉄工所で製作している部品

 

EDI処理・見積算出

 

DXに挑戦しようと思ったきっかけを教えてください。

事業承継を単なる引き継ぎで終わらせず、DXを通じて町工場を「次の成長曲線」に乗せたいと考えたからです。

 

私は数年前にUターンし、父と母が経営する鈴木鉄工所に、三代目の跡継ぎとして入社しました。

 

当社は現在、従業員13名の小さな町工場です。

当社に限らず、地方の製造業では昭和型の仕事の進め方が色濃く残っており、技術継承の難しさや収益性の低さから、「跡を継ぎたい」と思える環境をつくれていないのが現状です。当社では「ビックカンパニーよりグッドカンパニー」を掲げていますが、時代の変化に対応し続けるためには、一定の事業規模が必要だと考えています。

 

そこで私たちは、「年商10億円規模への成長」を目標とした中長期計画を策定しました。

現状の経営規模であれば、DXに取り組まなくとも企業としての存続は可能です。
しかし、「年商1億円から10億円へ拡大する」ためには、属人的な業務から脱却し、仕事の可視化と仕組み化が不可欠でした。

 

限られた人材と時間を最大限に活かすため、DXに挑戦し、事務作業やサポート業務の自動化・効率化を進めることを決断しました。

 

関東からUターンし、社長であるお父様から会社を継いでいく鈴木一正さん

手作業での仕上げなどもあり、事務作業をする時間の確保が難しい現状

課題になっていた業務の流れについて詳しく教えてください。

毎回システムとExcelを行き来する、時間ばかりかかる業務が課題でした。


取引先からの見積依頼に対応するための、見積算出やWeb発注システム(EDI)に関するルーティン業務が、日々の業務負担となっていました。

特に見積依頼の件数が多く、業務に慣れていない社員が対応すると、1件あたり2時間以上かかることもあり、属人化と工数増大が課題となっていました。当時の具体的な業務フローは、以下のとおりです。

 

《当時の具体的な業務フロー》

  1. 取引先のWeb発注システムにログインし、見積依頼データをダウンロード
  2. ダウンロードした見積依頼データをExcelで加工し、必要な情報を抽出
  3. 納期ごとに同一部品を整理し、製造依頼数量をまとめる
  4. 再度Web発注システムにログインし、部品単位で過去の受注データを検索・ダウンロード
  5. 過去データをもとに受注価格を確認し、見積金額を算出

 

取引先との案件データの整理に毎日数時間かかっていた

職人さんが多く、事務的作業は社長の奥様が担当

具体的なDX実現方法、効果について教えてください。

見積業務の自動化により、月40時間の業務削減を実現しました。

 

DXの実現手段として、RPA(Robotic Process Automation)という仕組みを活用し、これまで手作業で行っていた業務を自動化できることを、DX・IT関係者の方から教えていただきました。調べていく中で、高額なRPAツールも多く、費用対効果を得られるのか不安を感じていましたが、コストを抑えて導入できるRPAツールを探していたところ、地元のデーリー東北新聞社のシステム開発部が、RPA導入支援を行っていることを知りました。


そこで、RPAツール「マクロマン」の導入を決断しました。

具体的には、RPAツール「マクロマン」を活用し、販売パートナーであるデーリー東北新聞社様の支援のもと、以下の業務を自動化しました。

 

見積データについては、過去の最高額・最低額を自動で取得できる仕組みとしたことで、見積金額の算出が大幅に簡略化されました。

 

マクロマンは、起動指示を行うだけで自動的に業務が進むため、処理中は他の業務に時間を充てることが可能になりました。現場の担当者からは、「放っておいても作業が進むので、精神的にもかなり楽になった」「作業工数が大きく減った」といった声が上がっています。

 

その結果、月間で約40時間の業務削減を実現しました。 (1日あたり約2時間 × 月の稼働日数20日 = 約40時間)

 

今回導入いただいたRPAツール「マクロマン」

マクロマンを使ってRPA開発をしたデーリー東北新聞社十文字様

 

 

今後の展望を教えてください。

DXで働き方と価値を変え、選ばれる“次世代の町工場”をつくることです。

 

私たちは、町工場のイメージを一新し、これまでの「きつい・汚い・危険」という3Kから、「かっこいい・高所得・加工屋」という新しい3Kへと変えていくことを目指しています。

 

まず「かっこいい町工場」を実現するため、ガレージのようなスタイリッシュなデザインの工場環境を構想しています。
働く人が楽しさや誇りを感じられる、魅力ある職場づくりを進めていきます。

 

次に「高所得」を実現するため、仕事の仕組み化や技術力の向上、そして製品の付加価値創出に注力します。
DXを活用しながら、生産性を高め、利益を生み出せる体制を整えていきます。

そして「加工屋」としての地位を確立するため、顧客ニーズに柔軟に対応し、高度な加工技術と確実な納期対応を強みとして、顧客満足度を高めていきます。町工場としての価値を、さらに磨き上げていきたいと考えています。

将来的には、自宅にいながら工作機械の加工プログラムを作成したり、遠隔操作ができたりする環境を整備し、リモートワークが可能な製造業の実現にも挑戦していきます。

 

また、会社の成長とともに、ものづくりの楽しさを追求する仲間が自然と集まる組織を目指しています。
技術や経験の有無にとらわれず、ものづくりに興味や意欲を持つ人材を、私たちは広く歓迎しています。

 

最近では、元漁師、元美容師、元銀行員など、多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍しており、現場では女性職人も入社してくれました。
人材の多様化とともに成長スピードも加速し、会社の未来がより明るく、魅力的なものになってきていると感じています。

こうした新しい視点や経験を持つ仲間が集まることで、これまでにないアイデアや発想が生まれ、町工場の可能性はさらに広がっていくはずです。集まってくれた仲間とともに、楽しみながら長く働ける会社をつくるため、今後もDXを積極的に活用していきたいと考えています。

 

 

鈴木鉄工所の現場を支える人材に急成長中

若い世代も活躍中

 

5.DX推進を検討する企業様にメッセージをお願いします。

RPA「マクロマン」を活用したDXに取り組んでみて実感したのは、経営資源が限られている中小企業だからこそ、DXによる「人の可処分時間の創出」が極めて重要ということです。

DXというと、「費用がかかる」「大企業向けの取り組み」といったイメージを持たれがちですが、実際には、地域のDX総合窓口のように気軽に相談できる場や、「マクロマン」のように低コストで導入できるツールも数多く存在します。

 

中小企業には、意思決定が早く、柔軟に動けるという強みがあります。
その特性を活かせば、短期間でも大きな成果を生み出すDXは十分に可能です。

小さな業務でも構いません。まずは一歩踏み出し、これまでの業務を少し変えてみることが大切だと思います。

その一歩が、働き方を変え、会社の未来を変えます。
ぜひ、始めやすいところから積極的にDXに取り組んでみてください。