バックオフィスでは、定型業務の多さが作業負荷や属人化の一因になっています。
ライオンハイジーン社でも、月末に作成する「売上確定表」の作成には2〜3時間かかり、担当者の負担や精度の不安が課題となっていました。そこで、無料でスモールスタートできるRPAツール「マクロマン」を導入し、業務フローの見直しと自動化を進めた結果、作業時間をわずか約5分にまで短縮。業務効率化と負担軽減を実現したバックオフィスDX事例をご紹介します。
RPAツール「マクロマン」を導入した経緯についてお教えください。
熊野氏
営業推進部内には定型業務が多く、以前から社員の業務をシステム化できないかと考えていました。しかし、プログラム開発には時間や工数がかかるため、RPAの導入を検討することにしました。
一方で、親会社であるライオン株式会社ではすでにRPAツールが導入されていましたが、グループ会社で利用するには別契約が必要でした。新たに導入を進めるには、初期構築の労力やコストがかかる点が課題でした。
また、他のシステム開発に予算を充てていたこともあり、大規模投資ではなくスモールスタートで始められるRPAツールを探していました。
そのような状況の中、当社に常駐し、日々の業務を支援してくれているEXCEL女子の鈴木さんから、御社で開発しているRPAツール「マクロマン」を活用し、月次で作成が必要な「売上確定表」を自動化するという提案をいただきました。
まずは「マクロマン」で何ができるのかを把握するため、トライアルを実施してみようと判断しました。
EXCEL女子事業本部 プロフェッショナルサービス部 鈴木コメント
部内から「売上確定表」の作成時間を短縮できないかという依頼を受け、初めはVBAで効率化しようと試みましたが、VBAでは複数のレポートデータの抽出に時間がかかりました。
また、長期的な視点で今後の運用を考えると、抽出元のUIや仕様が急遽変更することもありますので、その際にVBAの知識がありコード修正できる人がいないとデータの作成ができなくなるという懸念もありました。
そこで自社のRPAツール「マクロマン」なら問題もクリアにできるのではないかと思い、「マクロマン」による自動化を提案させていただきました。無料ツールのためお客様にコストをかけずにトライアルしていただけるので私としても提案しやすかったです。
熊野氏
鈴木さんは以前から「マクロマン」を扱っており、部門の業務内容についてもよく理解してくれていました。
そのため、業務の自動化もスムーズに進むだろうと考え、安心してお任せしました。
「マクロマン」を使ってどのような業務を自動化されましたか?
EXCEL女子事業本部 プロフェッショナルサービス部 鈴木コメント
自動化したのは、「売上確定表」の作成業務です。
月末に作成する「売上確定表」は、翌日の会議などで使用する重要な資料のため、作成スピードとデータの正確性が求められていました。
これまでは、月の最終営業日にSalesforce上で売上数字が確定した後、以下のような作業を手作業で行っていました。
■ Salesforceから複数のレポートをダウンロード
■ ダウンロードしたデータの中から必要な情報のみをコピーし、「売上確定表」に貼り付け
■ 作成した資料を基幹システムのデータと照合し、数値に相違がないかを一つひとつ確認
これらの作業に、完了まで2~3時間かかっていました。

「マクロマン」を導入した結果、どのような効果がありましたか?
熊野氏
RPAによる自動化により、「売上確定表」の精度向上と作成スピードの改善を実現しました。これまで作業にかかっていた時間を削減できたことで、担当者は他の業務により多くの時間を割けるようになっています。
EXCEL女子事業本部 プロフェッショナルサービス部 鈴木コメント
作業時間・工数を大幅に削減できたことが、今回の導入における最大の効果です。
「売上確定表」の作成担当者からも、業務負荷が軽減されたという声が上がっています。
「マクロマン」への評価をお聞かせください。
熊野氏
実際の自動化までの道のりは簡単ではなかったと聞いていますが、それは「マクロマン」が難しいという理由ではありませんでした。「売上確定表」に対する現場のこだわりや要望が多く、それを形にしていく過程で調整が必要だったためです。
そうした課題に対し、鈴木さんが現場と向き合いながら試行錯誤を重ねてくれたことで、最終的には納得のいく形に着地することができました。「マクロマン」によって、部門として長年抱えていた難題を自動化できたことは、大きな成果だと感じています。
EXCEL女子事業本部 プロフェッショナルサービス部 鈴木コメント
複雑な要件が絡み、工程も多い業務だったため、ヒアリング当初は「どのように自動化し、作業時間を短縮するか」で頭を悩ませました。
試行錯誤を重ねる中で、単に既存作業をそのまま自動化するのではなく、複雑な工程自体をよりスマートでシンプルな形に見直すことが、長期的な運用には適していると考えるようになりました。
そのため、全体の業務フローを見直すところから着手し、運用に乗せるまでには一定の時間を要しました。
結果として、設計をシンプルにしたことで、万が一マクロマンに不具合が発生した場合でも、比較的簡単に修正できる構成になりました。
また、自動作成ができなくなった場合でも、簡単なステップで手動作成に切り替えられる仕組みを実現しています。
プログラムが読みやすく、修正しやすい点は、スクリプト型で作業者にやさしい設計の「マクロマン」ならではだと感じています。
さらに、自社内のRPAチームメンバーに相談しながら進められた点も、自社ツールならではの強みだと思いました。
今後は、今回作成したプログラムをベースに応用していくことで、他の業務についてもスムーズに自動化を進められると考えています。
「マクロマン」を活用した今後の展開について、ご予定がございましたらお教えください。
熊野氏
今後は、毎月・毎週といった頻度で、Excelを使って一つひとつダウンロードしている社内の定型業務を中心に、自動化を進めていきたいと考えています。現在は、業務が個人単位で抱え込まれているケースも多く、定型業務として整理すること自体が難しい部分もありますが、そこがクリアになれば、「マクロマン」で自動化できる業務はまだ多くあると感じています。
その点で、鈴木さんが複雑な「売上確定表」の自動化を最初に実現してくれたことは、社内に「マクロマン」を広める良いきっかけになりました。
将来的には、データを必要とする営業担当者が、個人単位でも「マクロマン」を活用できるようになると良いと考えています。
また、今後予定している親会社の基幹システム刷新に伴い、弊社独自システムと直接連携できない部分が発生する見込みです。
その際、新たにデータ連携を構築する予定ですが、一部にはプログラムによる連携が難しく、人手でCSVをダウンロードして対応する必要がある業務も残ります。こうした部分についても、「マクロマン」を活用して自動化していきたいと考えています。
EXCEL女子事業本部 プロフェッショナルサービス部 鈴木コメント
AWSのデータ更新やエラーアラート対応、SalesforceのデータをSAPへ登録する作業など、さまざまな業務の自動化が進んでいます。
今後さらに「マクロマン」の活用範囲は広がっていくと考えています。
引き続き、業務の自動化に向けた取り組みをお手伝いさせていただければと思います。
「マクロマン」の導入を検討されている企業様へ一言お願いいたします。
熊野氏
世の中には多くのRPA製品がありますが、自動化への取り組みの第一歩として、「マクロマン」は無料で始められ、設計も分かりやすいため、気軽に導入しやすいツールだと思います。
RPAを検討する際の選択肢の一つとして、十分に検討する価値があると感じています。