「2023年最新」RPAは無料でも使える時代!無料ではじめられるRPAツール16選
目次
導入には費用がかかることが多いRPAツール。「トライアル」期間のみ無料のものから、期間の縛りがない「完全無料」まであります。色んな無料で利用できるRPAツールのなかから、自社に最適なサービスを選定するにはどうすればよいのでしょうか。
そこでこの記事では、無料RPAツールのタイプ別の特徴やメリットとデメリット、失敗しないサービスの選び方を詳しく解説します。記事内では代表的な無料RPAツールを一覧表にして比較しているので、ぜひツール選びの参考にしてください。
RPAツールに無料(フリー)のものは存在する!
結論、現在はさまざまなタイプの利用料無料(フリー)のRPAツールが登場しています。
多くのRPAツールは無料のトライアル期間を設けています。なかには、完全無料ですべての機能を期限の制限なく使えるRPAツールもあるのです。今まで「RPAツールは高価だから」と導入を躊躇していた企業でも、まずは無料で導入し得ると理解して、将来のために検討を進めてみましょう。
RPAだからこそ、無料(フリー)で使えることのメリット
RPAを無料(フリー)で使えることは当然ながらメリットが大きいものです。特に、RPAツールは、操作をしている時間のほかに、RPA化するための業務の可視化やシナリオ作成、シナリオの運用と保守など、前後の工数が多く発生します。
また、RPAツールを実際テスト運用してみたところ、想定よりも自動化できる幅が少ないというギャップを感じる場合もあります。
これらのことから、費用の高いRPAツールを選定すると費用対効果に見合わないといった失敗につながる可能性があり、契約してしまったものの使われないまま契約期間が終わるまでの間、料金が発生しつづけるというリスクもあります。
無料であれば、これらのリスクを未然に防ぐことができます。また、RPAのシナリオ作成を外注したいなど、工数を削減したいときに、無料にしたことで浮いた予算でこれらの外注費に予算を充てるなど有効活用できることも嬉しいポイントです。
無料(フリー)のRPAツールのタイプと特徴
無料(フリー)のRPAツールは、大きく4つのタイプに分類できます。まずは各タイプの概要をみていきましょう。
トライアル
製品版のRPAツールを、一定期間、無料で試せるタイプです。製品版の機能のうち一部の使用が制限された状態で、お試し利用が可能となっているケースもあります。
トライアルは、利用料無料のRPAツールのなかで最も一般的なタイプです。ほとんどの有料RPAツールにトライアルが設定されているので、無料で使い勝手を確かめることができます。
フリーミアム
「フリーミアム」は、無料を意味する「フリー」と、割増料金を意味する「プレミアム」との造語です。基本的なサービスは無料で利用でき、より高度な機能については有料で提供するビジネスモデルを指します。
フリーミアムの場合、無料でRPAツールを利用しながら必要に応じてアップグレードできるため、利便性に優れているといえます。
条件付きで無料
一定の条件をクリアしていれば、RPAツールを無料で利用できるタイプも存在します。たとえば、個人や学生、小規模なチーム、開発者を対象に無料でRPAツールを提供しているサービスがあります。自社やご自身が条件を満たしているようであれば、有料版と遜色のない機能を使えるため、活用を検討してみましょう。
完全無料
なかには、すべての機能を完全に無料で利用できるRPAツールもあります。RPAツールごとに動作環境や使える機能、使用感に違いがあるため、無料だからといってすぐに利用を決めるのではなく、しっかりとサービス選定を行いましょう。
無料タイプ別のメリット・デメリット
続いて、利用料無料のRPAツールのタイプ別に、メリットとデメリットをみていきましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
トライアル | 高額なものも含め、気軽に色々なRPAツールを試せる | 利用期間が限定されているため、充分な検証ができない可能性がある |
フリーミアム |
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機能が制限されている場合がある |
条件付きで無料 | 条件に合致すると完全無料と同等に使える | 条件に合致しなけば恩恵を受けられない |
完全無料 |
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トライアルのメリット・デメリット
【メリット】高額なものも含め、気軽に色々なRPAツールを試せる
気軽にさまざまなRPAツールを試せることです。有料RPAツールの多くにトライアルが設定されているので、無料で利用しながら自分や企業にマッチするサービスを選定できます。
【デメリット】利用期間が限定されているため、充分な検証ができない可能性がある
利用期間が限定されていることです。RPAツールの種類によってトライアル期間はさまざまですが、1ヶ月間前後のサービスが多いためさらに、全機能を使用できなかったり、サポートが不十分だったりするケースも散見されます。RPAツールの比較時には、実現したいシナリオがそのツールで問題なく動くのか、それをふまえた費用対効果の検証をすることが大事ですが、期間が短いほど期間内に収めることが難しくなります。
フリーミアムのメリット・デメリット
【メリット】無期限で試せる・利用しながら必要に応じたアップグレードができる・すぐにはじめられる
トライアルのように利用期間が設定されていないので、無料でRPAツールの利用を継続できます。また、無料でRPAツールを利用しながら必要に応じてアップグレードできるメリットもあります。
また、無制限で無料利用できることからすぐに気軽に始められます。
【デメリット】機能が制限されている場合がある
機能が制限される場合がある点です。具体的な制限はRPAツールで異なりますが、制限される機能によっては快適に利用できないと感じるかもしれません。
条件付きで無料のメリット・デメリット
【メリット】条件に合致すると完全無料と同等に使える
ツールにもよりますが、条件に合致すると有償版と同様の機能が使える場合があります。個人や小規模チームを条件にしているサービスであれば、完全無料と同様の恩恵が得られます。
【デメリット】条件に合致しなけば恩恵を受けられない
デメリットとは言い難いですが、条件に合致しない場合は恩恵を受けることができないため、他の無料のタイプのどれかに該当することになります。
完全無料のメリット・デメリット
【メリット】費用が一切発生しない・すぐに始められる
費用が発生しない点です。ほかのタイプには一定の制限があるため、トライアル終了時や機能開放にはコストがかかります。完全無料のサービスであれば、期間や機能の縛り無く利用できるため、費用対効果も高まりやすいです。
削減したRPAツールの費用を、IT人材の確保や育成など他の分野に投資できます。
また、社内の予算承認などを考えずにすぐに気軽にはじめられるのもメリットです。
【デメリット】ツール自体の種類が少ない・充分なサポートを受けられない
完全無料のRPAツールの種類が少ない点です。そのため、完全無料のRPAツールに限定してしまうと、数多くの選択肢から最適なサービスを選べなくなります。
また、サポートの範囲が限られる場合もあるため、各ツールのサポート範囲を確認しましょう。ユーザーコミュニティは無料で開放していても、ヘルプデスクがない、または有料というケースが多い傾向のため、有料の場合はほかの有料ツール導入時とのコストを比較しましょう。
無料でRPAツールを利用できることで、浮いた予算でRPAツールの操作そのものを外部委託するという選択肢も出てきます。RPAの内製化と外部委託のそれぞれのメリットとデメリットを以下で紹介しています。併せてご覧ください。
併せて読みたい! RPAの内製化と外部委託の記事はこちら
無料(フリー)RPAツール選定時に大切なポイント3つ
まず、無料で始められるRPAツールを選定する際に、大切にすべきポイントを3つご紹介します。
導入目的とマッチすること
RPAツールを無料で利用できることは大きなメリットです。ただし、RPAツールの導入目的を忘れないようにしましょう。導入目的とマッチするRPAツールでなければ、無料だとしても企業の課題は解決できません。RPAの機能がたくさんあるほど良いツールであるように見えますが、自社でやりたいことが叶わなければ意味がありません。
また、RPAツールによって精度が大きく異なるため、その点も踏まえ必ず自動化したい業務が叶うツールなのかを実際に開発して試してみましょう。
誰でも使いやすいこと
無料のRPAツールだとしても、現場で使用されなければ意味がありません。実際にRPAツールを使うのは現場担当者のケースもあれば、IT部門の担当者のケースもあり、それぞれの操作のしやすさの観点が違う場合があります。各担当者の意見を尊重して、直感的に操作しやすいなどの、誰でも使いやすいサービスを選定しましょう。
本当に大事なのはコストだけか?
無料でRPA化できればそれに叶うものはありません。しかし、無料だからといってセキュリティに懸念があったり緊急時や不明点があってもベンダーへの問い合わせができない場合は不安が大きいでしょう。RPAを実装するにあたってどのようなことを得たいかや避けたいかを総合的に考え、ツール選定をしていきましょう。無料だからといって安全な運用ができるとは限りません。よく確認が必要です。
上記では無料RPAツールを選定するうえでのポイントにフォーカスしてご紹介しました。そのほか、RPAツールを選定するうえでの大事なポイントは以下の記事で詳しく説明しているので、併せてご覧ください。
併せて読みたい! そのほかRPAの選定ポイントの詳細はこちらで紹介しています。
[一覧表]無料で始められるRPAツール16選
無料で始められるRPAツールを一覧表にしてご紹介します。それぞれのRPAツールを無料のタイプ別に分類しているので、サービス選定の際の参考にしてください。
※本記事は2023年3月頃の情報に基づいて作成されています。最新の情報は各社のホームページ等でご確認ください。
RPAツール名 | 無料のタイプ | 概要 | 公式Webサイト |
---|---|---|---|
マクロマン |
完全無料 ※一部サポートのみご要望に応じ有料 |
完全無料のRPA。利用人数の制限や無料期間の制限なし。タスクスケジュール機能で自動化を促進。企業だけでなく公共機関、医療機関、学校や学生も同じく無料。ダウンロード後はオフラインでも利用可能。 |
特徴の説明はこちら |
Microsoft Power Automate Desktop |
※Windowsのバージョンにより異なる |
Microsoftが提供しているRPAツール。Windowsユーザーであればデフォルトでインストールされていることもあり、利用者数が多い。無料版で多くの機能を利用でき、有料版もあり。 | https://powerautomate.microsoft.com/ja-jp/robotic-process-automation/ |
クラウドBOT |
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クラウドBOTはクラウド型のRPAツール。PCだけでなくスマートフォン・タブレットでも利用可能。iPaaSとの連携にも対応。 | https://www.c-bot.pro/ |
Automation Anywhere |
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4,000社以上の導入実績を持つ海外産RPA。世界90か国以上で活用されている。 Community Editionであれば、学生や開発者の方は無料。 |
https://www.automationanywhere.com/jp/ |
UiPath |
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世界的なRPAソフトウェアベンダーであるUiPathが提供する海外産RPA。国内RPA市場のシェアが高い。UiPath Community Editionなら、個人や小規模なチームは無料。 | https://www.uipath.com/ja |
WinActor | トライアル | NTTグループのノウハウが詰まった、ソフトウェア型ロボットで国内RPA市場のシェアが高い。いくつもの独自機能を開発している。 | https://winactor.com/ |
BizRobo! | トライアル |
RPAテクノロジーズが提供するRPAで。1ライセンスで利用人数に制限なし。独自の機械学習機能あり。 |
https://rpa-technologies.com/products/first/ |
BluePrism | トライアル | イギリスに本社を置くBlue Prismが提供のRPA。世界各国の大手企業から選ばれている。 | https://www.blueprism.com/japan/ |
AUTORO | トライアル | ノーコードで誰でもお手軽に業務効率化を実現できるクラウド型RPA。反社チェックにおすすめ。 | https://autoro.io/ |
Robo-Pat | トライアル | 現場での利⽤に特化したサービスと画⾯設計が魅力のサービス。顧客満足度の高さが特徴。国内での認知度が高い。 | https://fce-pat.co.jp/ |
BizteX cobit | トライアル | クラウド型RPAで、導入後の無料チャットサポートあり。なかでもブラウザベースの作業に強みあり。 | https://service.biztex.co.jp/ |
EzAvater | トライアル | サポート顧客満足度97%のサポートに強みのあるRPA。年間100以上の機能を追加し、進化がスピードが早い。 | https://www.ezavater.com/ |
アシロボ | トライアル | 低価格で導入でき、育成サポートつき。官公庁への導入実績もあり、オフラインでも利用可能。 | https://assirobo.com/ |
オークファンロボ | トライアル | 初期費用なし、専任のサポートがつくRPA。継続率98%の実績。最低利用期間が3か月可能。 | https://aucfanrobo.com/ |
RoboTANGO | トライアル | 1ライセンスを複数のPCで利用可能なRPA。1か月単位から契約できる手軽さが特徴。 | https://robotango.biz/ |
Autoジョブ名人 | トライアル | 長年の業務自動化の経験から、安定性と使いやすさを追求し続けて誕生したサービス。Autoメール名人というメール業務特化RPAもある。 | https://www.usknet.com/services/autojob/ |
完全無料RPAツールなら「マクロマン」がおすすめ
無料ではじめられるRPAツールをたくさん紹介してきましたが、トライアル期間中にじっくり試せなかった、すべての機能を使いこなせなかった、というケースを耳にします。期間の制限なく利用したいなら「マクロマン」がおすすめです。
「マクロマン」は当社コクー株式会社が提供する完全無料のRPAツールです。働き方改革やDX推進のためにRPAツールを広めたいとの思いから、RPAツールを無料にし、当社スタッフによる操作方法のヘルプデスクを有償としました。使用期間や機能の制限がなく、何台でも無料でダウンロードして「マクロマン」を利用できます。なお、操作方法に迷った場合は、有償でレクチャーやサポートを受けることが可能です。
国産のRPAツールである
国産ならではの使い勝手の良さも特徴です。RPAツールのメニュー画面や関連資料はもちろん日本語なので、安心してサービスを導入できます。完全無料でパソコンにダウンロードしてすぐ使え、企業だけでなく個人や学生の方もご利用いただけます。
さまざまなタイプの日常業務を自動化できる
マクロマンはフリーソフトでありながら、さまざまな業務の自動化ができます。特に、データの入力や集積・分析、照合、メール送受信、情報検索などが得意分野です。実際に多くの国内企業のお客様にマクロマンを導入していただき、業務効率化を実現させています。タスクスケジューラー機能で、パソコンの前にいないタイミングでも実行できます。
デスクトップ型である
マクロマンはダウンロード後はオフラインでも使うことができるので、情報漏洩の防止に有効です。また、デスクトップ型のためWeb上だけでなくローカルファイルの自動化も可能です。インストールをしてすぐに始められるので、スモールスタートに最適です。
マクロマンのデメリットは?
- 動作環境に限りがある
- 操作方法に関するヘルプデスクは有料(ユーザーコミュニティの利用は無料)
現時点での動作環境には限りがあり、OSはWindows 10 Pro、Windows Server2012/2016(いずれも仮想デスクトップは対象外)のみです。
また、前述のとおり、無料の範囲では「ユーザーコミュニティ」でご質問いただけます。一方で当社スタッフによる問い合わせ対応は有償であるため、以下2つのサービスを利用してみましょう。
1.マクロマン 相談チケット
Zoomで操作方法に関する不明点や、RPA導入に関するさまざまな質問に当社社員がお答えします。1時間からのチケット制で、ご相談のボリュームに応じて〇時間分などでも購入いただけます。
2.マクロマン 導入支援パック
月額4万円で操作方法に関するヘルプデスク(チャット)対応や、初回のみシナリオ作成代行(一部制限あり)、月1回のマクロマン 相談チケット」などがついたパックを開始しました。不明点を気軽にチャットで聞くことができます。
\無料で今すぐお使いいただけます/
また、シナリオ作成の代行を外注したい場合は「RPA女子」があなたのサポートをします!RPA導入時のサポートや、内製化支援のための研修、RPAの運用・保守を承ります。「RPA女子」に関する資料は以下よりダウンロードください。
まとめ
数年前は高額であるというイメージが強かったRPAツールですが、昨今では無料で利用できてしまうサービスも少なくありません。
導入や運用コストをかけずにRPAツールを利用できてしまうことは、企業にとって大きなメリットです。ぜひこの機会に、自社に最適な無料のRPAツールを探してみましょう。
この記事の監修者

コクー株式会社
RPA事業部 エバンジェリスト
吉田 将太
RPA事業部の立ち上げとして、営業・RPA開発・研修講師を経て、2023年1月にエバンジェリスト着任。
RPAやRPA以外の技術を使って業務効率化を目的にした様々な開発に携わる。この経験から300名以上の研修講師を務める。