リスキリングとは?アンケートで見る実態と、おすすめスキル5つ!
目次
みなさんは「リスキリング」という言葉をご存じですか?リスキリングは国の推奨の後押しもあって、取り組む個人や企業が増えつつあります。
本記事では「リスキリングとは?」や類似する他の用語との違い、リスキリングの目的やアンケートからみる取り組みメリットのほか、注意点をご紹介します。併せてリスキリングとしておすすめのスキル5つをご紹介します。
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リスキリング(学び直し)とは?
リスキリング(Re-skilling/学び直し)とは社会やビジネス環境の変化に対応するために、必要となるスキルや知識を再教育することを指す言葉です。
リスキリングの広がりは欧米が先行しており、日本においては政府が取り組みの呼びかけを実施しました。
DX推進や新たなビジネスモデルの誕生など、私たちの社会では日々大きな変化が起こっています。AIやロボットなどの誕生よって単純作業は自動化され、人間はより高度なスキル習得が必要とされるようになりました。
「学び直し」とはいっても、既に知っている知識を復習するのではありません。DX化への対応・グローバル化への対応・労働力不足の解消などの課題解決に向けて、新しいスキルや知識を習得するために行われます。
たとえば、以下のような取り組みがリスキリングの具体例です。
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リスキリングでは今まで仕事で使用していた技術や知識ではなく、新しいスキルの獲得に重点が置かれています。
なお、リスキリングは企業や団体側の取り組みだけでなく、学びを提供される従業員の主体性が不足していると、学習は思うように進みません。リスキリングの必要性やメリットが組織内で十分に共有され、企業と従業員の双方が取り組みに前向きになることがリスキリングの成功に不可欠であることを覚えておきましょう。
リスキリングとほかの手法との違い
リスキリング | リカレント | アンラーニング | 社内教育 | アップリスキング | |
目的 |
企業の発展 個人のキャリアアップ |
個人のキャリアアップ |
既存の知識を捨てて新しく学び直すこと |
戦力となる人材を育成して、企業を成長させること |
既に持っている知識・能力・スキルをアップデートすること |
学習内容 |
業務で必要となるスキル |
個人が仕事に活かしたいスキル |
新たに妥当性が高く、有用な知識やスキル |
業務で必要となるスキル |
業務で必要となるスキル |
学習体制 |
就労しながら学習する |
就労せずに学習に集中する |
就労しながら学習する |
就労しながら学習する |
就労しながら学習する |
費用 |
企業負担 |
個人負担 |
企業負担 |
企業負担 |
企業負担 |
「リスキリング」とよく似た概念に「リカレント教育」があります。どちらも社会人がキャリアの途中で新たな知識やスキルを習得する、いわゆる“学び直し”という点では共通しています。しかし、この2つのアプローチには明確な違いがあります。
- 「リスキリング」は、現在の職場に在籍したまま、業務に必要なスキルや知識を身につける取り組みです。一方で「リカレント教育」は、一時的に職を離れて(休職や退職をして)、自分が将来的に活かしたい専門知識や技術を体系的に学習することを指します。習得したスキルをもとに、元の職場へ復帰するか、あるいは新たな就職先を探すという再就労の流れが一般的です。
- 「アンラーニング」は既存の知識を捨てて新しく学び直す手法です。アンラーニングによって古い価値観を取り払えると、「リスキリング」の効果を高められます。
- 「社内教育」とは戦力となる人材を育成して、企業を成長させることです。リスキリングのように社会やビジネス環境の変化に対応するためだけでなく、幅広い目的で実施されます。
- 「アップリスキング」は既に持っている知識・能力・スキルをアップデートする手法です。「リスキリング」では全く新しい内容のスキルも身につける点が異なります。
このように学びに関連するキーワードは多くあるので、リスキリングとの違いを把握しておきましょう。
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リスキリングが注目されている背景
つぎに、リスキリングが注目されているようになった主な4つの背景について解説します。
1.政府による方針
まず1つめの背景は、政府による方針発表です。岸田首相は2022年10月に、リスキリング支援を目的に5年で1兆円の予算投下することを表明しました。岸田内閣では新しい資本主義の実現を基本経済政策として提示しており、構造的な賃上げを達成するための施策としてリスキリングの支援を挙げています。
実施されている具体的な取り組みとしては、デジタルに関する知識や能力を身につけられるポータルサイトである「マナビDX」の開設や、AI・IT・データサイエンスなどの雇用創出を目的とした「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」の制定などが挙げられます。
2.DX人材、デジタル人材の不足
DXやデジタル関連の人材が不足していることも、リスキリングが注目されている要因です。少子高齢化の影響もあり人材不足は深刻な社会問題となっています。特にITに関連するスキルを持った人材の確保は、多くの企業にとって対応が急がれます。
そこで、リスキリングによって自社内でDX人材やデジタル人材を育成できれば、企業にとって大きな戦力を増やすことが可能です。リスキリングの実施には時間がかかりますが、継続的にDX人材を確保するために必要不可欠な手段として注目されています。
3.ジョブ型雇用からスキルベース雇用への変化
ジョブ型雇用からスキルベース雇用へと変化していることも、リスキリングが広がっている背景の一つです。
ジョブ型雇用とは企業が求める具体的な職務内容に応じて人材を採用する雇用形態を指します。一方、スキルベース雇用とは個人のスキルや能力を重視して、採用する雇用形態を指す言葉です。
どちらも、人材の持つスキルや能力を重要視して採用を実施する点が共通していますが、スキルベース雇用の方が広範なポジションに対して適用する採用手法として企業で導入が進められています。こうした人材の持つスキルへの需要の高まりもあり、リスキリングに注目が集まっています。
4.ダボス会議など世界的にも注目されている
世界的な動向もリスキリングが注目される背景として挙げられます。
リスキリングという言葉が注目されるきっかけとなったのは、ダボス会議でのことでした。ダボス会議とは年に1回開催されるフォーラムで、企業や財界のリーダーが中心となって今後の世界経済について話し合いが行われます。
2020年のダボス会議においてリスキリング革命が発表され、第4次産業革命にともなう技術変化に対応するために「2030年までの10年間に10億人がよりよい教育やスキルを習得する機会を得る」という目標が掲げられました。そうした世界的な動向もあり、日本でも多くの企業がリスキリング導入が進められるようになってきています。
リスキリングの目的やメリット
リスキリングの個人や企業における目的とメリットについて解説します。
個人にとっての目的やメリット
リスキリングの個人における主な目的は、スキルアップすることです。リスキリングでは自身にとって不足しているスキルの習得ができます。スキルアップできれば、次に挙げるようなさまざまなメリットも得ることも可能です。
例えば、スキルが向上すれば仕事の効率が高まるだけでなく、任せてもらえる業務の幅も広がって評価につながりやすくなります。さらには、自身の転職における市場価値もアップできるので、キャリア形成も有利に進めることが可能です。
企業にとっての目的やメリット
まず、企業にとっての目的としては、HR総研による2022年実施の「リスキリングに関するアンケート」の結果を参考にみてみましょう。
アンケート結果によると企業のリスキリングの目的は以下の通りでした。
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このように、ひとことに「リスキング」といっても企業によってさまざまな目的のために実施されています。
次に、こうした目的を持って行われる、企業にとってのリスキリングのメリットは、業務効率化の実現によって人材不足に対応できることが挙げられます。
ほかにも、学習機会の提供による従業員エンゲージメントの向上や、スキル獲得による新しいイノベーションの創出なども期待できる効果です。
出典:ProFuture株式会社/HR総研:リスキリングに関するアンケート
リスキリングに関する誤った認識
リスキリングについて正しく理解するためにも、代表的な2つの誤った認識について解説します。まず、”リスキリングは、一部のデジタル人材の、育成や獲得に関する問題”であるという点です。リスキリングで業務で必要とする新たな知識やスキルを学び直して、DX化やグルーバル化などの変化に適応するための取り組みを目指します。こうした変化の波は経営層や専門職の方だけでなく、現場で業務を支えている方々にも訪れています。全従業員が対象となる必要不可欠な課題として、リスキリングに取り組みましょう。
次に、リスキリングは単なるOJTの延長と誤解しているケースもあります。OJTは職場で実際に仕事をしながら行う教育訓練です。一方、リスキリングはOJTでは習得しにくい高度なスキルや専門知識、将来必要となる技術などを体系的に学びます。リスキリングをOJTの延長と考えるのではなく、OJTとは異なる戦略的な施策として実施しましょう。
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リスキリングの注意点
リスキリングを会社として実施する際には、目的を明確にして実際の業務で活かせる環境を整備しましょう。リスキリングがなぜ必要であるか曖昧な状態では、従業員の心を動かせないだけでなく、企業や組織も変化することができません。
リスキリングは学習した内容を生かして、DXなどに代表される新しい業務に活かすことが目的であるはずです。そのため、ただ学ぶことだけを目的にするのではなく、企業はリスキリングの先のゴールや業務を提示する必要があります。リスキリングの必要性を組織全体に共有して、スキルアップした従業員が活躍できる仕事や業務を用意しましょう。
リスキリングで何を学ぶ?おすすめスキル5選
リスキリングで学習をおすすめしたい、人気が高い5つのスキルについて解説します。
1.プログラミング
リスキリングでプログラミングを学んでみてはいかがでしょうか。プログラミングとはコンピュータを動かすための指示を書く作業であり、使用される言語にはPHP・JavaScript・Python・GO・Javaなどさまざまな種類があります。
プログラミングができる人材は、幅広い企業で重宝されているため、年収アップが期待できるだけでなく、キャリアの選択肢を広げることも可能です。また、プログラミングの仕事はパソコンやインターネットなどの環境があれば作業ができるので、時間や場所に縛られずに働けるようになります。
2.RPA
RPAのスキルを習得できれば、業務の自動化を推進することが可能です。RPAとは「Robotic Process Automation」を略した言葉で、ホワイトカラーのパソコンを使った単純作業をロボットに覚えさせることで、作業を自動化処理する仕組みや概念を指します。
このRPAを実現するためのツールが数多く登場しており、プログラミングほど難易度が高くない点が特徴です。RPAを活用できるようになれば生産性向上やコスト削減を実現できるので、リスキリングで学習してみてはいかがでしょうか。
3.AI・機械学習
AIや機械学習もトレンドになっているキーワードです。「AI」とは人工知能のことであり、コンピューターに人間と同じような知能を与える技術を指します。一方、「機械学習」とは大量のデータを学習して判断や予測を行うための手法であり、AIの発展に欠かせない技術です。
AIと機械学習は研究が進められており、ChatGPTやGemini(旧Google Bard)など生活でも関わりが増えるようになりました。リスキリングでAIや機械学習に関連するコンピュータや情報処理の知識を学べば、仕事の自動化や新しいサービスの創出やなど、働き方や生活スタイルを変えられる高度なスキルを習得できます。
4.動画編集
動画編集も需要の高いスキルです。YouTube・Instagram・TikTokなどの動画視聴アプリの普及によって、個人で動画編集を行ない、これらのSNS上に公開することが当たり前になりました。
企業においても動画で情報を発信する場面が目立つようになり、動画編集ができるようになると関連する仕事の依頼も受けられるため、活躍できる幅が広がります。
映像のカット・エフェクト追加・トリミング・音声編集など、動画編集ソフトの操作や映像編集のスキルを向上させてみてはいかがでしょうか。
5.英語
英語学習をリスキリングでスタートしてみてはいかがでしょうか。英語は世界で最も使われている言語であり、ビジネスにおいてもグローバル化が進んだことにより活用が求められる場面が増えてきました。
英語力を向上させられれば転職や出世で有利になるだけでなく、さまざまなビジネスチャンスも広がります。加えて、得られる情報の質や量も格段にアップするので、リスニング・スピーキング・リーディング・ライティングといった英語のスキルを磨いてみましょう。
学習方法
リスキリングでプログラミングやRPAなどの勉強をスタートするには、どういった方法があるでしょうか。ここでは代表的な3つの学習方法について解説します。
書籍で学習する
教材や専門書などの書籍によって学習を始めてみましょう。多くの書籍は専門家など実績のある人物が執筆しています。事実やデータを整理できるだけでなく、裏付けのある専門的なスキルや知識を効率よく学ぶことが可能です。書籍の構成も学習が進むように工夫されているので、ノウハウや知見をスムーズに吸収できます。
また、書籍は必要としている知識やスキルを、体系的に学ぶことが可能です。多くの書籍には特定のテーマについて網羅的に情報がまとめられているので、抜けや漏れを減らして効率的に学習を進められます。
動画で勉強する
YouTubeなどに投稿されている動画を視聴することでも勉強できます。動画は、文字や音声だけの学習方法と比べると、視覚と聴覚の両方から情報を受け取れるためわからないポイントは何度も繰り返して視聴できるので、納得するまで理解を深められます。
また、動画学習ならではのメリットとしては、倍速再生が可能なことです。多くの動画配信サービスには1.5倍などの倍速再生機能が付いているので、短い時間で効率的に勉強を進められます。
スクールや研修を利用する
学習内容に特化したスクールに通う、研修を受ける方法もあります。一定の費用は発生しますが、専門家である講師の指導を受けながら効率的に学習することが可能です。スクールは講師やほかの受講生の方などとコミュニケーションを取りながら勉強を進められるので、モチベーションを維持しやすいのもポイントです。
また、決まった時間に通うことから、勉強をする習慣を身につけられるだけでなく、優れた学習環境を確保できる点もメリットです。なお、近年ではオンラインに対応しているスクールもあるので、自分にとって最適な学習方法も選択できます。
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この記事の監修者

コクー株式会社
MACROMANノート編集部
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