業務自動化ツール9選!目的別の業務自動化方法や効果も紹介します
目次
業務自動化とは、これまで人の手が行ってきた業務をIT技術によって自動化することです。昨今のIT技術を利用することで、さまざまな業務を自動化できます。
業務自動化への取り組みは各業界で行われており、作業効率の向上やコスト削減、企業の競争力向上を目指しています。世の中には業務自動化の技術はさまざまありますが、そのなかでも今回はデスクワークにおける業務自動化にフォーカスして解説します。
業務自動化の必要性とメリット・デメリット、手順をまずは紹介します。そのうえで、目的別の業務自動化方法やおすすめの業務自動化ツールを9つご紹介します。さいごに、業務自動化できるツールのひとつであるRPA「マクロマン」による自動化の効果についても事例をもとに紹介します。
業務自動化ツールは「マクロマン」がおすすめ
業務自動化とは
業務自動化とは、かんたんに言うと、人の手で行ってきた業務をIT技術によって自動的に処理することです。
この「業務自動化」によって業務効率の改善や生産性向上などが期待できます。
人力では、費用対効果で見ると作業時間や人件費がかかりすぎている場合もあり、効率やコスト面で改善の余地があります。改善せずに見過ごしたまま事業経営を継続することで、企業としての競争力を失ってしまう懸念もあります。
業務自動化に取り組むことで業務効率や生産性が向上し、さまざまな角度から利益を上げやすい環境をつくりやすくなるほか、業務の属人化やヒューマンエラーの防止、業務時間外に生じた業務の削減などが叶います。
業務自動化の必要性とメリット
業務の効率化
人事や経理、総務をはじめとする事務職では、毎月のように繰り返し作業が発生します。データのとりまとめや入力、処理、請求書の支払い管理、受発注業務などの繰り返し業務は自動化によって人が稼働していた時間を削減し、業務効率化ができます。
自動化によってヒューマンエラーの発生も解消でき、大幅な作業効率の向上が期待でき、その上で空いたリソースを、自社の売上につながりやすい業務や生産性のある業務に充てられます。
人手不足の解消
少子高齢化の影響もあり、多くの企業では人手不足の解消が課題として挙げられています。限られた人材を有効に活用しなくては、競争力を強化していけません。
そこで、業務自動化によって人の代わりにロボットなどが代わりに処理できれば、人手不足が解消できます。たとえば、手間のかかっていたパソコンの事務作業や受付対応といった業務を自動化できれば、人材不足解消に向けて前進することが可能です。
従業員満足度(ES)の向上
労働力不足の状況では、従業員満足度(ES)の向上は不可欠です。長時間労働や過大な業務が課せられた環境では、従業員満足度は低く、企業の生産性を下げます。業務自動化によって作業負荷が軽減するだけでなく、残業時間の削減や従業員のワークライフバランスを改善できます。
従業員満足度が高まれば、従業員自身のモチベーションや生産性が向上し、結果として自社の事業発展や顧客満足度の向上に寄与する可能性もあります。
コスト削減の可能性
企業が抱えるコストには、人件費や家賃、設備導入費や物流費、消耗品費などさまざまな費用が存在します。特に人件費が占める割合は多く、減らすのが容易ではないコストとされますが、業務自動化によってその人件費の削減が期待できます。
通常であれば人件費や残業代というコストが伴いますが、業務を自動化すれば業務時間を短縮することができるため、人件費を抑えられるうえに従業員自身の負担も軽減できるのです。
企業の競争力強化
業務自動化は、企業の競争力強化にも寄与します。各企業が抱える労働力不足の課題を考えれば、自社の限られた人材を有効に活用しなければ企業として存続できない恐れがあります。
業務自動化は企業の自律的な成長を支援するもので、変化の激しい市場でも迅速な判断を支えます。特にRPAによる自動化は政府も「従来よりも少ない人数で生産力を高めるための手段」として位置づけており、人手不足を補いながら着実に競争力強化を実現できるメリットがあります。
出典:総務省「RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上)」を加工して作成
業務自動化のデメリット
業務自動化には大幅な作業効率改善やコスト削減が期待できる一方、業務自動化に取り組むのに消極的な意見も見受けられます。業務自動化にはどのようなデメリットや懸念があるのでしょうか。
導入コスト
業務自動化をする場合、後述のマクロ、RPA、AI、OCRなどのIT技術を導入して、業務に充てるのが一般的です。しかし導入には一定のコストがかかるため、費用対効果を意識して業務自動化に取り組みましょう。
必要となるコストにも幅があり、マクロのようにExcelが入っていれば無料で扱えるものから、ツール導入やシステム開発に大きな予算を必要とするものまであります。業務自動化では発生が想定される費用を算出して、最適な手法の見極めをしましょう。
はじめる際の手間
業務の自動化には、業務の棚卸や可視化・自動化方法そのツールの比較検討、実施後の効果測定という過程が発生します。自動化方法の検討フェーズでは、自動化の対象業務を選定する工程もはさみますが、その選定や自動化ツールの相性、優先順位を間違えると、自動化しても思っていたような効果が出ない恐れもあり、重要な部分でもあります。
このように、業務の自動化には複数の工程が発生し、はじめる際には一定の手間が発生します。業務自動化に限った話ではないものの、無視できない要素でもあります。はじめの手間を鑑みても、長期的にみて自動化をすることにメリットを感じるか、天秤にかけて検討しましょう。
業務自動化をする人材がいない
業務自動化によるメリットは分かっていても、それを推進する人材がいないということはよくあるケースです。
たとえばITエンジニアが社内にいなく、自分たちだけではITリテラシーに不安があり、技術を活かせない懸念や、リテラシー上の問題はないものの、既存の業務で手いっぱいであり、新たな取り組みにリソースを割けないなどが原因となります。
とくにはじめて業務自動化に取り組む場合は、何が最適化を客観視することも難しい場合もあり、自動化のプロに相談し、最適な方法の提案から実行を外注することでリソースを最小限に抑え、ITリテラシーが低くても進められます。
業務自動化の手順(進め方)
業務自動化のおおまかな手順(進め方)は以下です。
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上記の2番の工程で、「どの自動化方法が良いのか」と「どこまでを人が、どこからをIT技術で自動化させることができるか」を含めた検討が必要になります。
なお、どれほど優れたツールを導入しても、自動化にそもそも向かない業務も存在します。必ず各種ツールの得意・不得意を把握したうえで選定していきましょう。また、業務自動化ツールを扱うには一定のスキルも必要なため、実際にツールを扱う予定の担当者が現実的に使いこなせるか、という観点も欠かせません。
【目的別】業務自動化の方法
業務自動化について解説してきましたが、業務自動化は主に以下の5つの方法を利用するのが一般的です。ここでは、目的別での業務自動化方法の特徴や強みを解説します。
マクロ(Excel上の定型業務自動化におすすめ!)
マクロとは、アプリケーション内の手順を制御する機能で、VBA(Visual Basic For Application)というプログラミング言語を利用しています。主にExcelのデータ集計やグラフ作成などの自動化に用いられるのが一般的です。また、Excel以外にも「Word」「PowerPoint」「Outlook」「Access」などと連携すれば、これらの自動化も可能です。
マクロはMicrosoft365に実装されている機能のため、Windows搭載のパソコンを利用していれば、開発コストや運用コストなどの費用がかかりません。一方で、冒頭でお伝えした「VBA」というプログラミング言語を習得する必要があります。
RPA(すべての定型業務自動化におすすめ!)
RPAは「Robotic Process Automation」の略で、ソフトウェアロボットによって人が行う手順を模倣することで、業務自動化をする技術です。
先ほどご紹介した「マクロ」同様に事前に指示した通りに動作しますが、マクロとは異なりパソコン上のほとんどのマウス・キーボードによる作業を自動化できる特徴があります。自社の基幹システムと普段利用している複数のツール(Excelを含め)やWebサイトなどに横断的にアクセスし、それらを自動化するにはRPAが最適です。
RPAツールによって費用や機能の差がさまざまあり、自社に最適なRPAツールの選定が望まれます。
また、本格的なプログラミングスキルは必要ないため、VBAよりも操作ハードルが低いことがメリットです。とはいえITリテラシーに自信のない方がすぐに習得できるかという点では、まだ課題がある技術です。
併せて読みたい! RPAとは?についてはこちらの記事で紹介しています
AI搭載(ツールによりおすすめシーンがさまざま)
AIは「人工知能」を指し、人間に代わり判断を下し、高い精度の処理が可能な技術です。Appleの「Siri」や生成AIの「ChatGPT」のほか、人型ロボットなどに組み込まれています。ユーザーから発せられた(入力した)言葉をスムーズに認識し、受け答えすることができるため、問い合わせ対応に活用されるケースも増えています。
AIには汎用性に優れる「汎用性AI」と専門的な知的活動向きの「特化型AI」の種類があり、汎用性AIは今後さらに発展することが期待されています。
また、AIは音声認識精度に強みがあるため、Zoomと連携させて会議中の発言を字幕表示できる「AI議事録」のようなツールも普及しています。こうしたAIを用いることで商談中のメモや議事録記入という作業の負担を減らし、営業活動に専念できるというメリットもあります。
こういった、便利なツールにAIが搭載されることでより便利になっていきます。一方で技術が発展途上であり、まだまだ人の判断を挟む必要性を感じるものも多く存在します。
チャットボット(問い合わせ対応やヘルプデスクにおすすめ!)
チャットボットは、チャット(会話)とボット(ロボット)を組み合わせた言葉で、コンピューター上でテキストメッセージや音声機能を利用したシステムを指します。チャットボットは、あらかじめ作成されたシナリオをベースに回答する「シナリオ型」、用意されたデータを利用しAIで学習しながら精度を高める「AI型」の大きく2種類に分類可能です。
具体的にはいずれの種類のチャットボットもユーザーからの問い合わせ対応、受付処理の自動応答と処理の業務に対応します。ただし、複雑な問い合わせはチャットボットで対応しきれないため、一定のシナリオ以降は人間のオペレーターに接続するなどの対応が必要です。
OCR(印刷物をデータ化するのにおすすめ!)
OCRとは「Optical Character Recognition(光学文字認識)」を指します。紙媒体の文字や画像データを認識して文字データに変換する機能を持ち、手作業で行うデータ入力、膨大な文書の管理などができます。また、AI-OCR(ICR)というOCRとAIを組み合わせた技術が注目されており、文字認識率の向上や業界用語への対応、体裁が非統一の帳票データに対応できます。
先ほど紹介したRPAが自動化するには、データ化さている必要があります。OCRを活用すれば、紙や印刷物をデータ化できます。そのデータをRPAが利用するという組み合わせにより、さらなる相乗効果が期待できます。AI-OCR、そしてRPAと組み合わせが軌道にのれば、国が進めるDX推進も可能です。
業務自動化ツールの紹介
続いて、先ほど紹介した「RPA」「AI」「チャットボット」「OCR(AI-OCR含む)」の技術を採用した業務自動化ツールを紹介します。
RPA
まずはRPAツールを計3つ紹介します。について解説します。シェアや知名度の高いものと、無料から利用可能なRPAツールをピックアップしました。
RPAツール名 | 特徴 |
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マクロマン |
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WinActor |
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UiPath |
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AI搭載
AI機能を搭載したツールはたくさんありますが、そのなかから2つご紹介します。議事録作成業務の短縮化と動画をかんたんに作れるツールです。
RPAツール名 | 特徴 |
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AI議事録(議事録作成) |
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Vrew(動画制作) |
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AIチャットボット
AIチャットボットでから2つピックアップしました。
RPAツール名 | 特徴 |
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ChatGPT |
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PKSHA Chatbot |
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OCR・AI-OCR
OCRで紙や印刷物をデータ化できるツールと、それにAIが搭載されたAI-OCRを紹介します。
RPAツール名 | 特徴 |
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DocuWorks(OCR) |
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Alli for Invoice(AI-OCR) |
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RPAによる業務自動化の効果(事例)
業務自動化に関して解説してきましたが、実際の業務自動化効果事例も気になるかと思います。ここではRPAツール「マクロマン」による業務自動化の効果を事例として紹介していきます。
ExcelのPDF化
金融業の大和ブルーフィナンシャル株式会社では、毎月大量に発生するExcelファイル形式の公的書類のPDF化に、およそ3,000分(50時間)もかかっていました。
扱う書類の性質上、担当者の心理的負担も多いという課題もありましたが、RPAによる自動化によって作業時間短縮と担当者に対する負担軽減を実現しています。自動化前は概算で年間3,000分であった時間は8割減り、600分にまで抑えた効果がみられました。
社内レポートの作成
業務用衛生用品メーカーであるライオンハイジーン株式会社では、毎月末に作成する売上確定表作成に2~3時間かかっており、効率や作成時間の改善が課題となっていました。
RPAによる自動化に変更した結果、わずか5分にまで時間が短縮されたうえに、作業の属人化やミスの発生も解消されました。短縮できた時間や人手は重要性の高いほかの業務に充てられ、担当者の評判も上々といった成果も見られています。
資料請求サイトからCRMやSFAツールへの転記
マーケティングテクノロジーカンパニーである株式会社ジーニーでは、自社に寄せられる資料請求サイトの記載情報を自社のCRM/SFAツールに転記する作業の工数や効率に課題がありました。
RPAによる自動化により、1件当たり7分かかっていた転記作業は、2分で完了するようになり、転記ミスも解消されたほか、空いた人手はコア業務であるインサイドセールス業務に充てられるようになりました。
RPAによる業務自動化ならマクロマン
業務自動化をスムーズに進めるには、RPAツール「マクロマン」と業務自動化のサポート「RPA女子」を検討されてはいかがでしょうか。
まずは無料で試せる「マクロマン」
マクロマンはいくら使っても無料のツールであり、アカウント数の制限はありません。マクロマンを利用するための無料コンテンツ、ユーザーコミュニティも提供しています。
一方でマクロマンの操作方法や有効活用方法などの個別の質問を含めたサポートには対応していないため、これらに対応している以下有償サポートを提供しています。
個別問い合わせと初回のシナリオ作成支援のパック
チャットによる個別で質問ができて、業務自動化の選定会、初回のシナリオ(自動化するために、操作手順をRPAに覚えさせる工程)支援、月1回のZoom質問会がついて月額4万円のお得なパックです。契約期間終了後もマクロマンは無料で使い続けられるため、はじめはサポートを受けながら操作方法を習得し、慣れてきたら無料利用を中心とする使い方もできます。
- 質問したいときにチャットで気軽に質問したい
- シナリオを作るのにハードルが高いので最初は外注したい
- そもそもRPAで自動化したいものの、どこまでをRPAで自動化できて、どこからは人が作業すべきかが分からない
といった方におすすめです。
自社で習得するのが難しい
RPAを習得するには一定の期間と時間を要します。自社で自動化をするためのリソースが割けない、ITリテラシーに自信がなくて実行に移せない、RPAが初めてでなにから始めたらよいかわからないなどの場合は、「RPA女子」にアウトソース(外注)を検討してみましょう。
「RPA女子」はマクロマンをはじめとしたRPAに特化した人材派遣サービスであり、シナリオ開発・RPAツール導入前後のサポート・RPAとは?などの研修など、貴社の業務自動化を強力にバックアップします。人手不足のほか「自社にITエンジニアがいない」「何から始めればいいか分からない」とお困りの企業には特におすすめです。
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カンタン1分で完了
まとめ
業務自動化を進めることで、業務効率の改善やコスト削減はもちろん、日本が抱える労働者不足や働き方改革の推進が可能です。社内の人材リソースを最適化しつつ、従業員の身体的、精神的負荷を減らせるでしょう。変化の激しい市場のなかで、安定した事業活動を継続するためには労働力不足の解消は必須です。「マクロマン」では、導入を検討される企業様ごとに柔軟な姿勢でサポートを行っております。弊社ホームページはさまざまな導入事例も掲載しているのでぜひ、こちらもご覧ください。
この記事の監修者

コクー株式会社
MACROMANノート編集部
MACROMANノートは、RPAをはじめ業務効率化に関する情報サイトです。
RPAで毎日の業務効率化を後押しするメディアを目指しています。